ここでは、トイプードルがなりやすいアトピー性皮膚炎の症状や原因についてまとめています。
アトピー性皮膚炎のサインを見逃さないためにも、是非参考にしてみてください^^
それでは今日もトイくんと一緒に学んでいきましょう!
アトピー性皮膚炎ってなにー?
アトピー性皮膚炎は、皮膚に炎症が起こるアレルギーのことだよ
へぇーなんだか怖いなぁ・・・
そうならないためにも、原因と症状は知っておこうね!
アトピー性皮膚炎ってどんな病気?
アトピー性皮膚炎とは、アレルギーの原因であるアレルゲンが体内に侵入することによって起こる皮膚炎です。
遺伝やアレルギーが原因と考えられているため、「遺伝による好発犬種」や「アレルギー体質」に名前が挙がるトイプードルは特に気を付けたい病気です。
CAD発症の標準的な年齢は、6ヶ月から3才と報告されている。筆者らが最近行った前述の研究でも、CAD罹患犬の約78%が3才前に臨床症状を示していた。
参考論文:Canine Atopic Dermatitis(CAD: イヌアトピー性皮膚炎)の臨床症状と診断/C. Favrot
アトピー性皮膚炎を最も発症しやすいのは、6か月~3歳の若い時期だと言われています。
※どの年齢でも発症する恐れはあります
発症初期は症状も出たり消えたりしますが、その期間もどんどん長くなり、最終的には慢性的になってしまうケースも多いのが特徴です。
アトピー性皮膚炎は身近なもの
今では、犬全体の10%がアトピー性皮膚炎とも言われています。決して珍しい病気ではなく、むしろ身近なものだと言えますよね。
それだけでなく、アトピー性皮膚炎になるとその他の合併症を引き起こしやすいことにも注意が必要です。
例えば、アトピー性皮膚炎の痒みのせいで皮膚を掻きむしり、皮膚が傷つく。
そこからまた新たな細菌が侵入して、「膿皮症」などの別の皮膚炎になってしまう・・・といったケースも少なくないそうです。
人間のアトピーと同じで、できるだけ早く気づいてあげて、症状が進行する前に対処したい。できることなら未然に防ぎたい、といった病気の1つです。
アトピー性皮膚炎って身近なものなんだねー
そうなんだよ。特にトイプードルは注意しなくちゃダメなんだ
アトピー性皮膚炎ってイタイのー?
それじゃあ、次は症状について見てみましょう
アトピー性皮膚炎の症状
アトピー性皮膚炎の症状のなかでも、飼い主さんが気付きやすいのは“痒み”だと思います。
患部を引っかいたり、地面にこすりつけたり、舐めたり。こうした仕草は痒みを感じているサインです。
もちろん「退屈だなぁ~」といった時にも前足を舐めたりすることもあります。
しかし、頻繁に気にしているようであれば、詳しく患部をチェックしてあげてくださいね^^
ワンちゃんのココをチェックしよう
アトピー性皮膚炎の症状が出やすい部位というのはある程度決まっています。
具体的には、以下のような蒸れやすい箇所・シワの多い箇所に赤みや発疹が出やすいと言われています。
※指の間、足首、目の周辺、わきの下、太ももの付け根、下腹部、肛門周辺
上の図を参考に、一度ワンちゃんの肌をチェックしてみてましょう^^
赤みや発疹が見られる場合は、一度獣医さんに診てもらうのがオススメです。
※トイプードルは被毛もカールしていて、なかなか皮膚の表面が見えませんよね。なので、毛をかき分けて、じっくり見てあげてくださいね^^
アトピー性皮膚炎の原因
- アレルギー体質
- 皮膚のバリア機能の低下
- アレルゲンの侵入
アトピー性皮膚炎の原因は上記の3つです。
これら3つの原因が重なり合って、初めてアトピー性皮膚炎を発症すると考えられています。
例えば・・・
アレルギー体質のワンちゃんが空気の乾燥した部屋で暮らしている
そうして乾燥肌になり、皮膚のバリア機能が低下したところに、ダニが侵入してアトピー性皮膚炎を発症
といったようなケースですね。
こうして3つの原因が重なり合うことで初めて発症するため、どれか1つでも防ぐことができれば、アトピー性皮膚炎は発症しない!
こうした話も獣医さんに聞いたことがあります。
トイプードルにはアレルギー体質の子も多いため、日頃から皮膚のコンディションやアレルゲンには気を配りたいところです。
犬のアレルゲンとなる物質
- 花粉
- ダニ、ノミ(ハウスダスト)
- カビ(真菌)
- たばこの煙
- ドッグフードの成分 など
代表的なアレルゲンは上記の通りです。
こうしたアレルゲンをできる限りワンちゃんの周りから取り除いてあげることで、アトピー性皮膚炎のリスクも軽減することができます^^
へっくしゅん!
あれれー、せんせい風邪ひいたのー?
風邪じゃなくて花粉症なんだぁ・・・
花粉症って治るのー?
アトピー性皮膚炎と同じで、完治は難しいけど、症状を和らげることはできるよ!
アトピー性皮膚炎の治療法
残念ながら、アトピー性皮膚炎そのものが完治することはほぼありません。
我々ヒトの場合も、一度花粉症になってしまうと元通りにはできませんよね。犬のアレルギーもこれと同じです。
そのため、主な治療法は投薬による症状の改善やコントロールとなります。
また、動物病院での治療と合わせて、アレルゲンをワンちゃんの周りから取り除いてあげることも大切です。
二次感染の合併症について
アトピー性皮膚炎のワンちゃんには、以下のような皮膚疾患も同時に見られるケースが多いです。
- 膿皮症
- マラセチア性皮膚炎(脂漏症)
- 毛包虫症(アカラス)
- 疥癬(かいせん)
なぜこれらの皮膚疾患を併発しやすいのか?
その理由は、アトピー性皮膚炎の痒みのせいで、皮膚を掻きむしってしまうからです。
そうして傷ついた皮膚から細菌やウィルスが侵入して、これらの皮膚疾患を引き起こすことになります。
そのため、こうした二次感染の治療も、アトピー性皮膚炎の治療と並行して行われます。
犬の皮膚病の治療には数か月~数年かかることも多いですが、これらの病気はアトピー性皮膚炎とは違い、“完治する病気”です。
再発には気を付けなければいけませんが、根気よく続けることで治してあげられます^^
アトピー性皮膚炎の予防法
先ほども書きましたが、アトピー性皮膚炎というのは
- アレルギー体質
- 皮膚のバリア機能の低下
- アレルゲンの侵入
の3つが重なり合って、初めて発症するものです。
アレルギー体質は生まれつきのものなので、予防することはできませんが・・・
皮膚のコンディションを保ったり、アレルゲンの侵入を防ぐことはできます!
皮膚が乾燥しないように、シャンプーやブラッシングを欠かさずに、部屋の湿度をしっかり管理する。
ダニやノミを駆除するために、犬の周りはキレイに保つ。
こうしたことは我々飼い主にもできることなので、アトピー性皮膚炎を予防するためにも実践していきたいですね^^
トイくん、今日はこれでおしまいだよ
ん~!今日もいっぱい勉強したー!
先生も疲れちゃったよ・・・へっくしゅん!!
(明日学校休みにならないかなぁ?♪)
アトピー性皮膚炎を始め、アレルギーというのは一度発症してしまうと、元には戻りません。
特にトイプードルはアレルギー体質の子が多いので、我々の手で予め原因は取り除いておきましょう^^