ここでは、トイプードルがなりやすい脂漏性皮膚炎の症状や原因についてまとめています。
早期発見や予防のために、是非参考にしていただければと思います^^
それでは今日もトイくんと一緒に学んでいきましょう!
今日は脂漏性皮膚炎についてお勉強します
シロウセイ・・・ヒフエン?それって美味しいのっ!?
・・・まずは脂漏性皮膚炎の基本から見ていこうね
脂漏性皮膚炎ってどんな病気?
脂漏性皮膚炎は、マラセチアという酵母によって引き起こされる皮膚炎です。
別名、脂漏症やマラセチア皮膚炎とも呼ばれます。
マラセチアってなにー?
マラセチアはどのワンちゃんの皮膚にも住んでいる酵母だよ!
マラセチアは皮膚に常在している酵母で、マラセチア自体がいることは何も問題ではありません。
しかし、皮膚の異常や食生活などが原因で、マラセチアが病原体と化すことがあります。
この状態を脂漏性皮膚炎と呼び、若い子からお年寄りのワンちゃんまで幅広く見られます。
また、どの犬種でも起こり得る皮膚病ですが、国内では圧倒的にシーズーがなりやすいと言われています。
しかし、発症にはアレルギーも関係していると考えられているため、トイプードルにとっても決して他人事ではありません!
脂漏性皮膚炎の症状
- 毛のベタつき
- 皮膚の赤み
- 痒み(かゆみ)
- 脂っぽい匂い(カビ臭)
- 外耳炎を併発
脂漏性皮膚炎の主な症状は上記の通りです。
その子その子によって初期症状は異なるため、ひどい痒みに襲われる子もいれば、毛が抜け落ちる子もいます。
また、読んで字のごとく、皮膚が脂でベタつきやすいのも特徴です。
こうした症状になるべく早く気づくことができれば、たとえ発症したとしても、症状が進行する前に対処することができます。
ワンちゃんのココをチェックしよう
脂漏性皮膚炎の症状が現れやすい部位というのも、ある程度決まっています。
上の図を参考に、一度ワンちゃんの体をチェックして、皮膚に赤みが出ていないかどうかを確認してみましょう。
トイプードルの場合、被毛がカールしているため皮膚の表面が見えづらいと思います。そのため、しっかりと毛をかき分けながらチェックしてあげてくださいね^^
脂漏性皮膚炎の原因
「マラセチアが病原化することで発症する」
と先ほども書きましたが、マラセチアが病原化する肝心の理由は、残念ながら明らかにされていません。
そのため、獣医さんによっても考える原因は大きく異なったりもします。
「それじゃあ対処のしようがないじゃないか!」
と思ってしまうものですが、脂漏性皮膚炎の原因として有力とされているものもいくつかあります。
遺伝によるもの
脂漏性皮膚炎を発症する犬種には偏りが見られるため、遺伝的要因も関係していると考えられています。
発症しやすいと言われている犬種は以下の通りです。
- シーズー
- トイプードル
- ダックスフンド
- コッカースパニエル など
残念ながらこうした遺伝による脂漏性皮膚炎は、完全に予防することはできません。
予防に力を注いで、発症率を下げることが大切になってきます。
皮膚の異常によるもの
マラセチアは皮膚で暮らしているため、皮膚に何らかのトラブルが起こった場合にも発症しやすいと考えられています。
具体的には、被毛による皮膚の湿度の増加や、成長に伴うしわの増加などです。
皮膚にトラブルが起こらないよう、皮膚のバリア機能を低下させないこと!
これも予防するためには大切なことで、我々飼い主にもできることです^^
食生活によるもの
栄養が偏っていると、脂漏症になりやすいと考える獣医さんもいます。
脂質が多すぎたり、少なすぎたり、あるいはビタミンやミネラルが不足していることも原因と言われています。
アレルギーによるもの
アトピー性皮膚炎などのアレルギーを起こしやすいワンちゃんほど、脂漏症を発症しやすいというデータもあります。
(トイプードルが発症しやすい理由もおそらくこれですね)
ある研究では、マラセチア自体から10個以上の抗原(アレルギーの元)が確認されています。
アレルギー体質の子はこの抗原に反応しやすいため、発症しやすくなるんですね(・・;)
関連記事:トイプードルのアトピー性皮膚炎を予防する4つの方法
原因はたくさんあるんだねー
遺伝はどうしようもないけれど、皮膚のトラブルや栄養の偏りは予防できるよ
シロウセイヒフエンって、痛いのかなー?
それじゃあ、次は治療法について見ていこうね!
脂漏性皮膚炎の治療法
脂漏性皮膚炎を一度発症してしまうと、その治療は長期にわたります。
完治となると数か月から数年は治療を受ける必要があります(完治が不可能ケースも少なくありません)
マラセチアの診断方法
動物病院では、症状(皮膚の状態)を確認したうえで、患部にテープを貼って採取したものを顕微鏡で確認してもらえます。
出典:こんどう動物病院HP
上の写真は、脂漏性皮膚炎を発症しているワンちゃんの画像です。
写真の中では、マラセチアが10個近くも確認できます(健康なワンちゃんなら2~5個以下だそうです)
シャンプーと投薬による治療
脂漏性皮膚炎の治療には、マラセチアに効果のある内服薬が処方されます。
それと同時に、週に2~3回の薬用シャンプーも必要となります。
また、アレルギー症状が見られる場合には、ステロイド剤の内服も併用します。
内服薬、シャンプー、ステロイド剤・・・これが数か月以上も続くのは、ワンちゃんにとっても飼い主さんにとってもツラいことだと思います。
脂漏症は再発率も高く、一筋縄で完治とはいかない病気なんですね。
脂漏性皮膚炎の予防法
原因の項目でも書いたように、
- 皮膚の異常によるもの
- 食生活によるもの
- アレルギーによるもの
であれば、我々飼い主の手でも防ぐことができます。
そのため、定期的なシャンプーや栄養バランスの摂れたドッグフードなどには、普段から気を配ってあげたいものですね^^
脂漏性皮膚炎の症状や原因はわかったかな?
うん!怖い病気だから予防が大事~!!
そうだね、日頃から予防のためにできることは一緒にやっていこうね!
脂漏性皮膚炎は一度なってしまうと、長期的な治療が必要となります。
完治が難しいケースもあるため、特になりやすいトイプードルの場合は注意したい病気です。
予防のために普段からできることもたくさんあるので、できることから1つずつ一緒に頑張っていきましょう^^